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橘屋続き

08-20,2013

その2 

もう時効だよなということで…
「橘屋繁盛記」がシリーズ連載になり、コミックスも3巻まで出た頃
当時の編集長から企画物の打診がありました。
原作付きの戦争物。なにかメディアミックスとからしくその中の漫画を担当してほしいとのこと。
実は戦争物は避けてきたジャンル。
それは「わかったような」風に描けないと思って。

でも「ことさらに戦争の悲惨さを描かなくてもいい。」とか色々と話し合いの末
引受けることになりました。

その時に「あの〜橘屋の連載はどうなるんでしょう」と聞いたんですよ。
そしたら「アンケートもいいし、終わりじゃなくてお休みということで、
半年戦争物をやってもらって、その後復活してもらうから」
ニッコリと言い切る編集長。

「あ、よかった。じゃあ」ホッ

そして半年を過ぎる前その編集長は移動となり
聞いていた件は(メディアミックスの話しとか、約束のページ数とか)
どこへやら。

しかも、新しい編集長は戦争物が終了となった後の橘屋再開については
「リニューアルするから、これを機会に終わりで。」とサックリ。

「えっ!なにそれっ?!」まさかの打ち切り!
しかもアンケート悪いとかでなくっ?!

もうね、信じらんないってやつです。

当時、リニューアルという理由でうち以外のいくつかのシリーズ連載作品も打ち切られたそうです。
その中には読者としての自分が好きな作品もあったんで、すごくショック。

でも、別の出版社の編集さんから「リニューアルの時とかあるね、そういうの」
「雑誌カラーを変えたいなら、それまでの雑誌のカラーが強い作品を無くすってやつ」
と聞いて「なるほど」と…
納得いくと言い切れないけど、納得させました自分を。
正直シリーズ切られたってことで新しい企画を出してってことになって
納得いくとかいかないとか言ってられない状況だったもんで。
結果始まったのが「コドモのお医者」って作品なんですが、それはまた別に。

ともかく、橘屋は最終回がないまま終了ということになったわけです。
まあ読み切り連載だったからね…クスン
当時コミックス3巻まで出してもらっていたけど未収録が残ったまま。
そして「橘屋繁盛記」は資料からなにから引き出しの中へ…

それが復活したのは別の出版社の別の雑誌で
「シリーズ物の企画を出して欲しいです。感動物で」と言われた時に
ダメ元で「これを感動的に描きますから!」と「橘屋繁盛記」の企画を出したところ
なんと出たんですよOKがっ!

うひゃ〜〜っ 言ってみるもんだ〜〜っ!

そういうわけで「新・橘屋繁盛記」が始まったわけです。
おかげさまで反応はよかったようでその出版社から新装版で絶版になっていた
「橘屋繁盛記」のコミックスも新装版で出してもらえて
さあ「新・橘屋繁盛記」もコミックスを…と思っていたところで出版社が倒産してしまいました。

あああ…

んでそこから数カ月後。
倒産した出版社から雑誌名は残り、新たな出版社から出ることになり
そこの編集さんから「「橘屋繁盛記」をそこで連載しませんか。」と。
もちろんありがたくお受けしました。
タイトルは「続・橘屋繁盛記」となり、現在も描かせていただいていると。
(でも、こちらではコミックスにはならないのです)

長い長い旅をして(ほぼ20年)こうやって描かせてもらっている作品があることは
ありがたいことだと思います。

ちなみに「突然の打ち切り」とか「編集長の意向」とか
そりゃショックではありますが、漫画の仕事でなくても誰でもなにかあるわけで
ただ、そういうことがあっても結局描くしかないんだよなぁ…と

そんなわけで、いつなにがあるかわからないなら
後悔ないように描かせてもらおうと思うのでありました。

決意表明?↑
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橘屋繁盛記について

08-19,2013

初めてのシリーズ物となったのは「橘屋繁盛記」という作品。
東京浅草にある「人形焼」の店を舞台にした3人姉妹と頑固親父
そして天然な母とのファミリー物。


初めての前後編。合わせて100p
当時はもうバクバクでした。
最初は風呂屋を舞台にしようとか思っていたんですけどね
なんでか「人形焼」
しかも私、生まれも育ちも大分の田舎の方で東京を舞台にとか
想像してなかったんだけど(^^)

でも相方が東京生まれで高校入る前まで東京に暮らして
そんで、そこの下町での話を色々としていたもんで
なんとなーーく「東京下町」が浮かんできたりして。

そして、私んちが田舎の商店街だったんで
「下町の商店街」ってことになっちゃったんですね(単純)

結果としてありがたいことにアンケートは取れました。
でもその次を描く予定なんてなかったんですわ。
数カ月後、作家さんが急病で急遽代原が必要になり
それがうちに回ってこなければ。

「この間のあのお話絡みで描いていいですか?」
今で言うスピンオフってんですか?
主人公の両親の若いころの話を描きたいなぁと思っていたんですよ。
そうしたら「急な依頼で時間ないんで、それでいいです」ってんで通った。

それが載ったら、受けがよかったと言われて「わーい」とか言ってたら
次の仕事が入る時に「「橘屋」をシリーズ化しましょう。」って。
「うそ!ホント?!」ですよほんと。

こんな風にシリーズ化となった橘屋を、
その後20年経っても描いているなんて想像もしなかったです。

ただし最初に連載した雑誌と今連載しているのは雑誌名も出版社も違う本。
しかも、途中もう1つ違う雑誌(これまた出版社も違う)を経ているという複雑さ。
それには2つの「そんなんあり?」という事情があるのでしたが
それはまた次に。(続く)
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